HIVに感染した可能性、確率をネットの相談サイトで医師に尋ねる人は後を絶ちません。しかし、どんなケースでもあっても医師が明確に感染確率を回答することはありません。

それはなぜでしょうか?私が調べたことを甥っ子の陽介に話します。あなたもごいっしょに最後まで聞いてください。

(甥っ子陽介)おじさん、HIV感染の可能性を確率で出すのって、難しいんですか? (私)陽介、それはとっても難しいよ。そして実は確率ってあまり意味のないことだね。
陽介 私

(陽介)えー!意味がない?そうなんですか?

(私)個人に関して言えばそうだね。例えば、以前に『HIV感染の確率データ』という話をしたね。覚えてるかい?

(陽介)はい。HIVに感染する可能性がある行為別に、感染の確率を教えてくれました。

(私)そうだったね。あのデータは厚生労働省の関連サイトのデータだから信用できると思う。でも、今陽介が言ってるのはあのデータのことじゃないんだろう?

(陽介)はい。あのデータはあくまでも一般的な話ですよね。そうじゃなくて、例えば僕個人がHIV感染の不安があるとき、その可能性を確率で知ることが出来るかなって思ったんです。

(私)うん、そういうことだよね。陽介個人の状況、状態からHIV感染の可能性を知りたいってことだよね。だからそれは最初に言ったみたいに難しい。そして、あまり意味がない。

(陽介)うーん、難しいのは何となく分かります。でも、意味がないってどいうことですか?

(私)うん、つまり個人に関して言えば常にHIV感染の確率は0%か100%ってことだよ。

(陽介)え? なんですか、それ?

(私)つまり、感染してるか、感染してないか、2つに1つだってことだ。実はこれ、おじさんの意見じゃなくて、ある医療サイトで専門医が書いてた受け売りなんだけどね。

(陽介)うーん、そうなんですか。でも、感染してるか、感染してないか、2つに1つなら確率50%なんじゃ?

(私)いやいや、そういう意味じゃない。普通に考えれば、HIVは非常に感染力の弱いウイルスなので、直接血液感染でもしない限り感染確率は1%以下なんだ。

(陽介)はい。それは知っています。前におじさんに教えてもらいました。

(私)しかし、感染してしまった人にすれば100%だ。結果論であってもね。

(陽介)それはまぁ、そうですね。

(私)そして感染しなかった人にすれば0%ということになる。すなわち、HIV感染の確率を個人レベルで論じることは意味がなく、HIV検査で感染しているか、感染していないか、確かめるよりない。

(陽介)ふーん・・・何となく納得できませんけど・・・

(私)前にHIV感染の確率を教えたよね。さっきも出てきた『HIV感染の確率データ』の話をしたよね。

(陽介)はい。

(私)あの確率は集団というか、ある程度まとまった人数を対象に論じるなら意味があると思うよ。HIV感染予防にも役立つと思うしね。

(陽介)どんなふうに役立つんですか?

(私)例えば性行為の中ではアナルセックスが最もHIV感染の確率が高くリスクが大きい。だから避妊の心配はなくてもしっかりコンドームを使う必要があると分かる。

(陽介)なるほど。それは集団でも個人でも同じですね?

(私)その通り。HIV感染の確率が高い行為には要注意だと言える。でも、だからといって特定の個人で考えたときに、アナルセックスをしたからHIV感染の確率は0.5%です、とは言えない。集団としての平均値が0.5%であっても個々の確率は分からない。HIVに感染している人にとっては100%だしね。

(陽介)なるほど。確かにそうですね。

(私)だからネットの相談サイトでどんなに質問されても、医師は感染確率を答えない。意味がないと分かっているからだよ。仮に答えるとすれば先のデータを示して参考にしてください、としか言いようがない。

(陽介)なるほど。確かに医師は感染確率を答えないですね。

(私)その人の免疫力の強さや、相手が仮にHIV感染者であってもどのくらい体内にHIVを保有しているか分からない。そもそも、危険行為について正確に把握すること自体難しいよ。

(陽介)どういうことですか?

(私)よく、ネットの相談サイトでは、「〇〇〇〇の行為をしました。私のHIV感染確率はどのくらいでしょうか?」みたいな相談があるよね?

(陽介)はい、とっても多いです。

(私)でも、それってあくまでもその人が自分で思ってる自己申告にしか過ぎない。本当にその行為の通りかどうか、検証することは医師には出来ないよ。

(陽介)なるほど。その人が思い違いをしていることもある訳ですね。

(私)例えば、「コンドームは使ってました」と言っても、正しい使い方をしてたかどうか分からない。それで感染確率を論じても意味ないね。やっぱり感染してるか、してないかのどちらかとしか言いようがない。

(陽介)そしてそれはHIV検査を受けてみるしかないんですね。

(私)その通り。だからどんな相談サイトでも、医師の回答は最後には「心配ならHIV検査を受けてください。」で終わるんだよ。間違っても、「あなたの感染確率は0.2%です。」とは断定しない。

(陽介)なるほど、そうですよね。絶対値として0.2%の感染確率なら、HIV検査は不要だと思ってしまう人もいるかも知れませんね。

(私)それが最悪のケースだよ。大きな母数の平均値が0.2%であったとしても、個々の感染リスクとは直結しない。あくまでも自分の感染リスクはHIV検査で確認すべきであって、感染確率では確認できない。それを知って欲しいね。

(陽介)分かりました。ネットの相談サイトで医師がHIV感染の確率を回答しない理由も分かりました。

(私)よろしい。今回のまとめとして、個人のHIV感染については、感染確率を論じても意味がない、これだ。決して一般的な感染確率に安心して、HIV検査を受けない、なんてことがないようにして欲しいね。

(陽介)分かりました。おじさん、ありがとうございました。

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