一口にHIVといっても、実はHIV-1とHIV-2の2種類があります。それはたぶん、かなりの人がご存知だと思います。

では、HIV-1の中にも4種類あって、その中の1種類には更に11種類もあるのをご存知ですか?

つまり、HIVは全部で15種類もあって、保健所や自宅で使える検査キットではこの15種類を全部検査しているのです。

私が調べたHIVの種類を甥っ子の陽介に説明しますのであなたもぜひいっしょに聞いて下さい。HIVに関する一般知識としてお読み頂ければと思います。

なお、今回の記事ではこの本を参考にさせて頂きました。

『感染症の世界史』 石 弘之 洋泉社 ¥2,400+税

 

(甥っ子陽介)おじさん、HIVにも色々と種類があるんですか? (私)陽介、そうだよ。私が調べてみたら15種類もあったよ。
陽介 私

(陽介)え~!!15種類もあるんですか?前に教えてもらった時にはHIV-1とHIV-2の2種類があるってお話でしたよね。

(私)「HIV-1とHIV-2はどうちがう?」って話だよね。確かにその話のときにHIV-1とHIV-2の2種類があるって説明したよね。

(陽介)はい。それが全部で15種類ってことは、HIV-15まであるってことですか?

(私)いやいやそうじゃない。大きな分類としては前に説明した通り、HIV-1とHIV-2の2種類だけだよ。

(陽介)あ~びっくりしました。でも、それじゃどうして15種類もあるんですか?

(私)実はね、HIV-1の中にもM型、N型、O型、P型と4種類あるんだよ。更にM型の中にA亜型~K亜型まで11種類もあるんだよ。だから全部足すと15種類になる。まぁ、正確に言えばそれぞれが同じレベルで差がある訳じゃないから、15種類とは言えないかも知れないけどね。

(陽介)ふ~ん、そうですか。それってどう違うんですか?

(私)まずこの図を見てもらおうか。

HIVの分類
図1.HIVの分類図

これがさっき私が言った15種類の分類一覧だよ。

(陽介)HIV-1とHIV-2の違いは前に教えてくれましたよね。ではHIV-1型の中の4種類ってどう違うんですか?

(私)うん、M型、N型、O型、P型はそれぞれ塩基配列が異なるんだよ。

(陽介)塩基配列って何ですか?

(私)DNAやRNAといった核酸の塩基の並び、配列のことだよ。これを説明するのは難しいけど、要するに同じHIV-1でも核酸レベルで見れば構造が違うものが4種類あるってことだね。

(陽介)なるほど。ではA亜型~K亜型ってのは何ですか?

(私)これもHIVの遺伝子構造上の違いによる分類だよ。サブタイプとも呼ばれている。さっきの図1は『感染症の世界史』の中で紹介されている分類だけど、他の専門書、医療サイトでは少し違う分類もされている。例えば国立感染症研究所のホームページでは図1とは異なる分類が紹介されている。

(陽介)要するにHIV-1のM型の中にサブタイプが複数存在するってことですね。

(私)そう言うことだ。私が調べたそれぞれのタイプの説明をしよう。まず、HIV-1の中でM型が最も多く流行している。日本もそうだし世界中に広まっているんだ。O型とN型はカメルーンなど西アフリカだけで流行しているんだよ。

また、P型は2009年にフランス在住のカメルーン人女性から発見され、ゴリラに由来するHIVとされているんだ。

(陽介)なるほど。それじゃ日本ではM型が一番多いんですね?

(私)うん、先ほどの本によれば、M型、それもB亜型が最も多く、日本国内のHIV感染の90%を占めているそうだ。特に肛門粘膜細胞との親和性が高く、男性間性的接触によるアナルセックスによって流行が拡大したらしい。

もう何度も説明してきたけど、日本国内におけるHIVの最大感染ルートは男性同士の性的接触だらかね。⇒補足資料①

(陽介)他のサブタイプはどうなんですか?

(私)A亜型とD亜型は女性の膣内細胞に多い、ランゲルハンス細胞に感染しやすい。だから異性間の性的接触による感染に多く見られるタイプなんだよ。

(陽介)そうなんですか。その他の亜型はどうなんですか?

(私)うん、C亜型は異性間性的接触による感染で多く見られ、南アフリカ、中国、インド、ネパールに多い。E亜型は中央アフリカとタイ、F亜型はブラジルやルーマニア、G亜型はガボン(中部アフリカ)、ロシアに多い。H亜型からK亜型までの4種類については本に記載がなかったので分からない。

(陽介)ふ~ん、そうですか。でも何か不思議な分布ですね。そうだ、アメリカはどうなんですか?

(私)それがね、アメリカには全ての型と亜型が存在するそうだ。ただ、それぞれの比率までは本に出てなかったよ。

(陽介)しかしおじさん、HIV-1にはどうしてこんなに種類が多いんですか?

(私)元々HIV-1には1種類しかなかったんだ。それが変異を重ねて感染を繰り返しているうちにどんどん種類が増えてしまった。先程の図1に出てくる亜型も、亜型同士の間で遺伝子の組み換えが発生して新たな亜型が発生しているらしい。

だからこの本に出ている分類も最新じゃない。現在ではもっと分類が細かく増えているいるかも知れないね。

(陽介)そうなんですか。

(私)国立感染症研究所のホームページによれば、こうしたHIVの型やサブタイプを研究することは、HIVの起源、感染、流行の成り立ちを探る上で重要な手掛かりとなるんだ。

(陽介)それで分類が研究されているんですね。

(私)さっきの亜型の説明がややこしかったので、陽介分かりやすくまとめてくれないか。

(陽介)はい、こんな感じですね。

亜型 特徴
M型 A亜型 女性の膣内細胞に感染しやすい。異性間性的接触による感染に多く見られる。
B亜型 日本のHIV感染の90%を占め、世界的にも最も多い。肛門粘膜細胞との親和性が高く、男性間性的接触によるアナルセックスによって流行が拡大した。
C亜型 異性間性的接触による感染で多く見られ、南アフリカ、中国、インド、ネパールに多い。
D亜型 女性の膣内細胞に感染しやすい。異性間性的接触による感染に多く見られる。
E亜型 中央アフリカとタイに多い。
F亜型 ブラジルやルーマニアに多い。
G亜型 ガボン(中部アフリカ)、ロシアに多い。

(私)うん、そうだね。こうしてみると私たちはHIVとひとくくりにしているけど、実体としてはHIVは変異を繰り返しながら新種がどんどん増えているってことだね。

(陽介)本当ですね。ところでおじさん、当然ですけど僕らが保健所や病院、または自宅で使えるHIV検査キットってこれらの型、亜型、全てに対応してるんですよね?全部検査してくれてるんですよね?

(私)もちろんだよ。そこ、重要だね。HIV抗体検査ではHIV-1、HIV-2、そしてHIV-1の全ての型、亜型について検査しているよ。だから保健所でも病院でも検査キットでも大丈夫。検査漏れはないよ。

ただ、HIV抗原検査、NAT検査ではHIV-2が検査出来ない。これは知っておいた方がいいね。

(陽介)あ、そうでしたね。

(私)一般にHIV抗原検査は単独で行われることはない。必ず抗体検査とセットで、HIV抗原抗体検査として実施されるんだ。だけどNAT検査は単独で行われるから、HIV-2については検査出来ない。別途HIV抗体検査が必要になるね。

(陽介)はい、それは以前、「最速HIV検査NATはどこで?」って話の時に教えてもらいました。

(私)そうだったね。では、今日の話はこの辺にしようか。一口にHIVと言っても、細かい分類では何種類も存在することを分かってもらえたかな。

(陽介)はい、分かりました。HIVは容易に変異を繰り返し、今後も新種が生まれる可能性があるってことですね。

(私)そうだね。それじゃこれで終わりにしよう。

(陽介)ありがとうございました。

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補足資料

①HIVの感染ルート 2014年実績 姉妹サイト「HIV検査完全ガイド」より