厚生労働省エイズ動向委員会から発表になった平成24年のエイズ動向から速報値をお届け致します。

最新のエイズ動向はどんなものでしょうか?HIV感染者は今でも増え続けているのでしょうか?

またHIVに感染した人はどんな感染ルートが多いのでしょうか?

そんな最新エイズ動向を私が甥っ子の陽介に説明しますので、ぜびあなたもごいっしょにお聞きください。

情報元はこちらから⇒『エイズ動向委員会報告』(2013年2月22日)

管理人追記(2015年9月10日)

HIV、エイズに関する最新情報は、当サイトの姉妹サイトである「HIV検査完全ガイド」にて随時情報更新しています。興味のあるあなたはどうぞそちらをご覧下さい。現在平成27年の速報値を公開中です。

■「HIV・エイズ最新データ」(HIV検査完全ガイド

(甥っ子陽介)おじさん、最新のエイズ動向を教えてください。 (私)陽介、それでは平成24年のデータから教えてあげよう。
陽介 私

(陽介)おじさん、平成24年って去年じゃないですか。もっと新しい今年のデータは分からないんですか?

(私)おいおい、陽介むちゃ言うなよ!そう簡単にデータはまとまらないよ。やっと平成24年の速報値が出てきたばかりだよ。平成25年については、たぶん5月ごろに第1四半期、つまり1月から3月までのデータが出てくると思うよ。

(陽介)そうなんですか。分かりました。それじゃ取りあえず平成24年のデータを教えてください。

(私)よしよし、それじゃ平成24年の速報値から主なデータを拾い出してみよう。まずは、何といっても平成24年にどのくらいの人が新規にHIVに感染し、また新規にエイズを発症したかだね。

(陽介)そうですね。僕もそれが一番知りたいです。

(私)結論から言うと、

●平成24年新規HIV感染者 1,001件(過去6位)

●平成24年新規エイズ患者   445件(過去3位)

こうなっているんだ。

(陽介)はぁ・・・でも、この数字だけでは何とも言えないですね。これって、例えば平成23年と比べると増えているんですか、それとも減っているんですか?

(私)お、陽介、いい質問だね。こうした動向データは単年だけで見てもあまり値打ちがない。過去からの推移を見ることが大事だね。

それじゃこのグラフを見てごらん。一目瞭然だよ。

2012年HIV感染者・エイズ患者
グラフ1.新規HIV感染者・新規エイズ患者の推移

どうだい?このグラフはおじさんが厚生労働省のデータを元に自分で作ってみたんだ。分かりやすいだろう?新規HIV感染者は平成23年に比べて55件減少、新規エイズ患者は28件の減少だ。

(陽介)はい。とってもよく分かります。なるほど新規HIV感染者は減少傾向ですね。いい傾向じゃないですか?

(私)うーん、確かにグラフを見るとそう思うよね。現にエイズ動向委員会の岩本委員長からも、「新規HIV感染者が増加しているというデータは見つかっていない」とのコメントが出されているんだよ。

(陽介)「増加しているデータは見つかっていない」、ですか。何だか遠回しな言い方ですね。「減少している」とか、少なくとも「横ばい」とは言えないもんですかね。

(私)うん、「横ばいになっている可能性がある」ともコメントしているよ。

(陽介)はあ、「可能性がある」ですか。これも何だか遠回しですね。

(私)それは無理ないよ。もう少し長い目で見ないと何とも言えないからね。

(陽介)分かりました。取りあえず、新規のHIV感染者は増加傾向ではなく、横ばい状態になっている可能性があるんですね。

(私)そうだよ。では次に新規のHIV感染者と新規エイズ患者の感染ルートを見てみよう。いったいどんな感染ルートが多いと思う?

(陽介)それはやっぱり性行為感染でしょう?

(私)当たりだね。実際にはこんな感じになっている。

2012年新規HIV感染者感染ルート
グラフ2.2012年通期 新規HIV感染者の感染ルート

2012年新規エイズ患者感染ルート
グラフ3.2012年新規エイズ患者の感染ルート

この2つのグラフから陽介の言うように、最大感染ルートは性行為接触であることが分かるね。新規HIV感染者の約90%、新規エイズ患者の約80%が性的接触によって感染しているんだ。

(陽介)そうなんですね。やっぱりHIV感染やエイズを防ぐにはセーファーセックスが大切ってことですね。

(私)そうだね。そして性的接触の中でも同性間の性的接触が圧倒的に多い。表現としては「同性間」となっているけど、実査には「男性間」ばかりなんだ。

(陽介)そうなんですか。「女性間」の性的接触によるHIV感染はないんですね。

(私)うん。おじさんが調べた限り、少なくともここ数年間ではゼロだね。ずーっと過去までさかのぼれば何件かあるかも知れないけど。

(陽介)でもおじさん、どうして男性間の性的接触はこんなにHIV感染が多いんですか?

(私)それはね、主に3つの理由があると言われているんだ。

1.避妊の必要がないのでコンドームを使用しないことが多い。

2.アナルセックスは小さなキズが出来たり、出血しやすい。

3.性行為の相手が不特定多数の場合が多い。

こうしたことが男性間の性的接触にHIV感染が多い理由だと考えられているんだよ。⇒補足資料①

(陽介)ところでおじさん、HIVに感染したり、エイズを発症した人の年齢はどうなんでしょうか。やっぱり若い世代が多いのですか?

(私)おー、いい質問だね。さっそく、新規HIV感染者と新規エイズ患者の年齢層別の分布を見てみよう。こんな感じになっているんだ。

2012年新規HIV感染者年代別分布
グラフ4.2012年新規HIV感染者年代別分布

2012年新規エイズ患者年代別分布
グラフ図5.2012年新規エイズ患者年代別分布

どうだい?陽介はこのグラフを見てどう思う?

(陽介)うわー!思ったよりも年齢層が高いですね!特に新規エイズ患者は高年齢層にとても多くなっていますね。

(私)そうだね。おじさんが知ってる限りでは、性感染症でこんなに年齢層が高い分布は他にない。陽介は理由が分かるかい?

(陽介)うーん、難しいですね・・。そうだ、新規エイズ患者の年齢層が高い方に分布しているのは、HIV感染からエイズ発症までの潜伏期間が長いからでは?

(私)うん、おじさんもそう思う。他の性感染症と違って感染から発症までが数年かかるからね。当然発症年齢は高くなるよね。でも、それだけが理由かな?

(陽介)他にもあるんですか?

(私)これはおじさんの推測なんだけど、高齢者の方がHIV感染に対する危機感が薄いような気がするね。その結果、HIV検査を受ける人が少ないと思うんだ。

(陽介)あー、なるほど。若い世代の方がHIVやエイズに対する関心が高くて検査も受けているってことですね。

(私)確かなデータはないけどね。それに保健所や病院でHIV検査を受けることに対して抵抗感が強いかも知れないね。年齢が高いほど世間体を気にするんじゃないかな。

(陽介)HIV感染やエイズ発症は若い世代は当然だけど、高齢世代も十分な警戒が必要だってことですね。

(私)そうだよ。高齢化が進む日本で、お年寄りが元気なのはとても結構なことだけど、何歳でもHIVは感染するからね。現に70歳を超えてHIVに感染したりエイズを発症する人もいる。

(陽介)分かりました。ではおじさん、最新のエイズ動向から僕らが注意することって、何でしょうか?

(私)そうだな。その答えはもうひとつグラフを見れば分かるよ。

(陽介)どんなグラフですか?

(私)このグラフだよ。

平成11年から平成24年まで、新規HIV感染者として報告された人に占める「いきなりエイズ」の割合をグラフにしてみたんだ。

2012年いきなりエイズ
グラフ6.「いきなりエイズ」の推移

注)いきなりエイズ発症率=((新規エイズ患者)÷(新規HIV感染者+新規エイズ患者))×100%

(すなわち、その年のHIV感染者全体における新規エイズ患者(=いきなりエイズ)の割合を意味します。「発症率」というのはちょっと不適切な表現かも知れませんが、他にいい言葉思い浮かびませんでした。意味としては前述の通りです。)

「いきなりエイズ」は知ってるだろう?

(陽介)はい。前におじさんに教えてもらいました。自分がHIVに感染していることに気がつかず、エイズを発症して初めて気が付くことですよね。

(私)そうだ。このグラフはHIV感染者として報告された人の中に、すでに「いきなりエイズ」を発症した人がどのくらいいたかを示すグラフだよ。

「いきなりエイズ」の割合はここ数年30%くらいで変わっていない。つまり、日本ではHIVに感染した人の30%が自分のHIV感染に気付かずエイズを発症していることになるね。

(陽介)でもおじさん、今の医学ではHIVに感染してもエイズの発症を防ぐことが出来るんでしょう?

(私)そうだよ。ただし、それは早期にHIV検査受けて感染していることが分かればの話だね。「いきなりエイズ」を防ぐには早期のHIV検査が条件なんだよ。

(陽介)それじゃ「いきなりエイズ」を発症した30%の人がもし、HIV検査を受けていればエイズを防げたかも知れないんですね。

(私)うん。そうだね。だからとても残念なことでもあるね。

(陽介)分かりました。最新のエイズ動向から言えることは、依然としてHIV検査は重要であり、それは年齢を問わないと言うことですね。

(私)その通りだ。最後を陽介がまとめてくれたから今日はこれでお終いだよ。

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補足資料

①『あなたと、あなたのイイヒトへ』(p18)