当サイトでも記事にしていますが、急性HIV感染症において、まれに口腔カンジダが見られることがあります。

しかし、よくよく考えてみると、なぜHIVの感染初期にカンジダが現れるのでしょうか?

HIVの感染初期から免疫力が低下するのでしょうか?

さて・・・

私の調べたことを甥っ子の慎太郎に話したいと思います。

(甥っ子慎太郎)おじさん、急性HIV感染症に口腔カンジダ症が出るのはなぜですか?
陽介
(私)慎太郎、なかなかするどい質問するじゃないか!
私

(慎太郎)おじさん、この質問そんなにするどいですか?

(私)するどい!実にするどい!なぜなら、私も疑問に思ってるからだ。

(慎太郎)え~!おじさんも、疑問に思ってたんですか?

(私)そうなんだよ。以前、「これって、HIV感染症の初期症状かな?」という話をしたよね。

(慎太郎)はい。その時のお話で、急性HIV感染症において口腔カンジダが12%の頻度でみられると教えてもらいました。

(私)そうだったね。こんな表を使って説明したよね。

急性HIV感染症の症状

(慎太郎)はい、この表覚えています。

(私)この表の下から2番目に、「口腔白苔」とある。これが口腔カンジダ症のことだね。口の中に白い苔のような病変が現れる。

(慎太郎)そうでした。そこでおじさん、僕の疑問が発生するんですよ。

(私)ふむふむ、どんな疑問だい?

(慎太郎)普通、カンジダ症っていうのは免疫力が低下したときに発症しますよね。

(私)その通り。

(慎太郎)だからHIV感染による免疫力低下でカンジダを発症するのは分かります。エイズ指標疾患の1つにも入ってますよね。

(私)確かにそうだね。肺、食道、気管支などのカンジダはエイズ指標疾患に指定されている。

(慎太郎)でもね、おじさん。それはあくまでHIV感染による免疫力低下が原因ですよね。

だけど、HIVに感染して数週間後の急性期に、もう免疫力が低下しているんですか?

もっと長期間経過した後なら免疫力も低下するでしょうけど、感染して間もない時期にそれはないと思うんですけど?

(私)するどい疑問だね。最初にも言ったけど私も疑問を持っていて、それは慎太郎が今言った理由と同じだ。

(慎太郎)お!そうだったんですか!

(私)実はある有料の医療相談サイトにこの話が出てきてね。相談者は今の慎太郎と同じ疑問を持っていて、それを現役の医師達に相談というかぶつけてみた訳だ。

(慎太郎)そうなんですか!医師達の回答はどうだったんですか?

(私)それがね・・・。複数の医師が同じ回答で、

「HIVの感染初期に口腔カンジダが出ることはありません。」

というものなんだよ。

(慎太郎)へえ!否定した訳ですね。

(私)そうなんだ。否定した理由というのが、

「急性HIV感染症は、HIV感染初期において急激に体内で増殖したHIVによる高レベルのウイルス血症が原因であり、免疫力低下が原因ではない。」

ってことなんだ。

(慎太郎)う~ん、それは何だか正論に聞こえますね。

(私)その通り。私も色んな専門書で急性HIV感染症のことを調べたけど、発症の理由については今の説明が一般的であり、正論だと思う。

(慎太郎)すると、カンジダが発症する理由が説明出来ませんね。

(私)そうだね。それで先ほどのネットの相談サイトで、医師に口腔カンジダは急性期の症状にはないと言われた相談者が、

「ネット上の複数の記事で口腔カンジダも急性HIV感染症の症状だと書いてあります。」

と食い下がったところ、何人かの医師がこう答えた。

「ネット上の情報に惑わされないように。」

ってね。

(慎太郎)うわ!ネット上のデマってことですか。

(私)医師はそう言ったんだね。しかし、先ほど紹介した表1も出展は「HIV感染者の早期発見と社会復帰のポイント」という本で、編者は国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター長の岡真一氏だしね。

(慎太郎)なるほど。ネット上のデマとは違いますね。

(私)そうだよ。それに表1は本だけじゃなくこちらのサイトにも出て来る。

『急性HIV感染症』(国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター)

まぁ、出所は同じだけど、何しろ権威ある研究機関の情報だから信用出来ると思うよ。

それから、

『抗HIV治療ガイドライン 2016年7月改定版』

にも急性HIV感染症の中に口腔カンジダが含まれている。

(慎太郎)そうなんですか。

(私)それにアメリカにも同様の信頼できる情報があるんだ。

それがこちらの本だ。

「本質のHIV」(岩田健太郎・訳)

この本はアメリカのHIV・エイズ関連医療従事者の間で広く使われているガイドブックみたいな本だ。

この中にも、急性期のHIV感染症ではまれに口腔カンジダが見られると書かれている。

(慎太郎)日本だけじゃなくて、アメリカでも急性HIV感染症に口腔カンジダがあるってことですね。

(私)そうなんだよ。ただ、頻度として「まれに」と書かれている。先ほどの表1では頻度が12%なんで、そこは同じレベルかどうかは不明だな。

(慎太郎)そうですか。でもまぁ、仮に頻度は低いかも知れませんが、とにかく急性HIV感染症で口腔カンジダがあるってことですね。

(私)そうだね。

(慎太郎)う~ん、そうなると日米の信頼できる情報として、

「急性HIV感染症では口腔カンジダが見られる。」

ってことですよね。

(私)そうなるね。

(慎太郎)でも、急性期にはまだ免疫力は大きくは低下していないはずなのに、なぜカンジダが出るんでしょうか。

またこの疑問にぶつかりますね。

(私)そうなんだよ。残念ながら急性期になぜ口腔カンジダ症が出るのか、説明した記事が見つからない。

発熱やリンパ節の腫れ、頭痛、咽頭炎がウイルス血症だという説明は多く見つかるけどね。

(慎太郎)う~ん、それ、謎ですね。

(私)カンジダもウイルス血症が関係しているのかも知れないけど、それは分からない。

(慎太郎)それじゃ今回の結論は・・・?

(私)そうだな。

●急性HIV感染症は感染初期に起こるHIVの急激な増殖による高レベルのウイルス血症が原因である。

●その急性HIV感染症の症状の中に、口腔カンジダも含まれている。

●通常カンジダは免疫力低下に伴う日和見感染症だが、HIV感染初期にはまだ免疫低下は起きていない。

●なぜ口腔カンジダが急性期のHIV感染症として現れるのか、その理由を説明した記事は見つけていない。

これが今の私の結論だな。

(慎太郎)分かりました。

(私)また新しい情報が分ったら、慎太郎にも教えるよ。

(慎太郎)ぜひお願いします。今日はありがとうございました。

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