日本国内では毎年、約1,500人ほどの新規HIV感染者が報告されています。

その最大感染ルートは男性同士の性的接触です。

ではなぜ、男性同士の性的接触によるHIV感染が多いのでしょうか?

私の調べたことを甥っ子の慎太郎に話します。あなたも一緒に聞いて下さい。

(甥っ子慎太郎)おじさん、HIV感染って、男性同士の性的接触が最大感染ルートなんでしょう?
陽介
(私)慎太郎、その通りだよ。
私

(慎太郎)それって、今までに何度も教えてもらいましたが、どうも納得いかないんですよね。

(私)ほほ~?納得いかない?何が納得できないんだい?

(慎太郎)はい、どうして男性同士の性的接触が最大感染ルートなのか、その理由が納得いかないんですよ。

(私)理由?それも前に話したよね。

(慎太郎)ええ、でもイマイチ納得出来ません。今日は改めて理由を教えてくれませんか?

(私)よし、分かった。でも、その前に感染ルートの実情を見ておこう。

エイズ動向委員会が発表した2016年の速報値を見てごらん。

●新規HIV感染者の感染ルート

HIV感染ルート
グラフ1.新規HIV感染者感染ルート(姉妹サイトHIV検査完全ガイドより引用)

2016年の新規HIV感染者1,003件のうち72.3%が同性間の性的接触だった。この同性間は全て男性同士だよ。

 

●新規エイズ患者の感染ルート

エイズ感染ルート
グラフ2.新規エイズ患者感染ルート(姉妹サイトHIV検査完全ガイドより引用)

同じく新規エイズ患者437件のうち55.1%が男性同士の性的接触によってHIVに感染している。

(慎太郎)う~ん、こうして見るとやっぱりHIVの感染ルートは男性同士の性的接触が断トツに多いですね。

(私)そうだね。それで、なぜこんなに男性同士の性的接触でHIV感染が多いのか?

その理由は過去に慎太郎に話してきたよね。覚えているかい?

(慎太郎)はい。確か、こんな理由だっと記憶しています。

1.男性同士だと避妊の必要性がないので、コンドームの使用率が低い。

2.アナルセックスでは小さな傷が出来たり、わずかでも出血することが多くHIVが感染しやすい。

この2つが主な理由ですよね。

(私)そうだったね。男性同士、と言う性的なことが直接の原因ではなく、性行為の方法に大きな要因があるんだね。

(慎太郎)そうですね。

(私)それで慎太郎が納得出来ないって言うのは、どこが納得出来ないんだい?

(慎太郎)まさにさっきおじさんが言った、「性行為の方法に問題がある」って部分ですよ。

恐らく、男性同士で性的接触を持ってる人たちはHIV感染のルートだって知ってる人が多いと思うんです。

なのに、どうしてHIV感染を防ぐ予防をしないんでしょうか?

ズバリ言えば、コンドームを使わないんでしょうか?

(私)なるほど。これほどHIV感染の最大感染ルートだと言われ続けているのに、どうしてコンドームを使って予防しないのか、そこが腑に落ちないってわけか。

(慎太郎)はい、そうなんです。

(私)まぁ、どこまで感染ルートの事実を知ってるかはデータがないので分からないけどね。

実は2017年6月21日の読売新聞に興味深い記事が載ってた。「性感染症のいま」っていう特集記事なんだけどね。

(慎太郎)どんな内容だったんですか?

(私)まさに今慎太郎が疑問に思っていることについて解説した記事だよ。

(慎太郎)そうなんですか。

(私)その記事にはこう書かれていたよ。

『コンドームの使用は、男性同士の場合、性感染症予防を意味するため、相手に言いづらい。』

これがコンドームを使わない理由の1つになっているそうだ。

(慎太郎)う~ん、そうなんですか。それはちょっと思いつきませんでした。

確かに男性同士だと避妊目的のコンドーム使用はあり得ませんね。性感染症を心配してるってことになりますよね。

それが「コンドームを使って」の一言を言いにくくしてるってことですか・・・。

(私)そう言うことだ。つまり、相手にコンドームの使用をお願いするってことは、イコール相手の性感染症を疑ってるってことになるからね。

(慎太郎)男女間だと避妊目的があるから、まだオブラートにくるんが感じになりますよね。言いやすいですよね。

(私)まぁ、避妊にピルを使っていれば同じような状況かも知れないけど、日本じゃピルよりコンドームが多く使われているしね。

(慎太郎)う~ん、言われてみればそこは納得ですね。コンドームを言い出すのはちょっと勇気がいる場合もあるでしょうね。

(私)でも、相手にコンドーム使用をハッキリ言うのは失礼でもないし、気兼ねすることでもないと思うな。

お互いの感染防止、健康の為だって割り切るべきだと思う。お互いに好意を持っていればこそ、コンドームを使って思いやるべきじゃないかな。

コンドームの使用をお願いすることは相手の人格を疑ってるわけでもケチをつけてる訳でもない。

(慎太郎)ホントにそうですね。ところで実際問題として男性同士の性的接触ではコンドームの使用率はどのくらいなんでしょうか?

(私)色んな調査結果がネット上に出ているよ。私が見たサイトでは4割がコンドームを使わないと書いてあった。つまり使用率は6割だね。

でも先の読売新聞の記事では「常にコンドームを使う人は3割」と書かれていて、かなり少ない印象だな。

(慎太郎)そうなんですか。やっぱり、コンドームは使った方が安全だと思っていながら使えない人も多いんですね。

相手の性感染症を疑ってると思われたくなくて、言い出せない人もいるんですね。それは知りませんでした。

(私)そうだね。だけどそこは勇気をを出してコンドーム使用を言って欲しいね。

(慎太郎)それは本当にそうですね。だって、先ほどの2つのグラフがその必要性を十分証明してますよね。

(私)まぁ、いざ自分のこととなると言い出しにくいってのもあるんだろうなぁ。

(慎太郎)そうかも知れませんね。

(私)今回は改めて男性同士の性的接触で、コンドームが使われない理由を説明したよ。

(慎太郎)はい、分かりました。今日のおじさんのお話を聞いて少し納得出来ました。

(私)最後に1つ、男性同士の性的接触がHIVの最大感染ルートであることは間違いないけど、だからと言って男女間の性的接触が安全って訳じゃないからね。

HIV感染予防にはくれぐれも注意して欲しいね。

(慎太郎)はい、分かってます。

(私)それじゃ今日の話はこれで終わりにしよう。

(慎太郎)ありがとうございました。

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