献血でHIV感染が分かるか? これはネット上ではずいぶん前から議論を呼ぶテーマとなっています。

そして今なお、「分かる」「分からない」両方の意見が飛び交っています。さて、その真実は?

(甥っ子陽介)おじさん、献血でHIV感染て分かるんですか?
陽介
(私)陽介、その質問に答える前に大事なことがあるよ!
困った私

 

(陽介)おじさん、質問に答える前に大事なことがあるって、何ですか?

(私)それはね、

「献血でHIV感染が分かろうと、分かるまいと、絶対に献血をHIV検査代わりに使っちゃいけない」

ってことだよ。

(陽介)え!どうしてですか?献血ではHIV検査をやっているんでしょう?

(私)確かに献血で集められた血液はHIV検査を行っている。B型肝炎、C型肝炎などといっしょに検査をしているよ。⇒補足資料①

(陽介)だったらその検査結果を教えてくれればいいじゃないですか。

(私)いや、そうはいかない。陽介のその考えは完全に間違っているし、危険な考えなんだよ。

(陽介)おじさん、もっと僕にも分かるように教えてください。

(私)いいよ。大事なことだからしっかり聞いて欲しい。

まず、どうして献血をHIV検査代わりにしてはいけないか、そこから話そう。それが分かれば陽介の質問の答えも自ずから分かる。

(陽介)お願いします。

(私)まず、献血をHIV検査代わりに使ってはいけない理由を話そう。それはね、

輸血によるHIVの血液感染を防ぐため」

なんだ。

(陽介)うーん、よく分からないなぁ。献血をHIV検査代わりに使うことと、HIVの血液感染がどう関係するんですか?

(私)それはね、どんなHIV検査にもウインドーピリオドといって、HIV検査が正確にできない時期があるからだよ。

保健所や病院で行うHIV抗体検査なら感染してから2ヶ月か3ヶ月、血液センターのNAT検査なら11日間は正確な検査が出来ないんだ。

(陽介)どうしてウインドーピリオドってあるんですか?⇒補足資料②

(私)それはね、HIV検査で見つけようとする対象物が感染者の体内に現れるのに時間がかかるからだよ。

HIV抗体検査では抗体ができるまでに2ヶ月、3ヶ月かかる。NAT検査でHIVの遺伝子を見つけるためには11日待たなくては見つけられない。

他にも抗原検査があるけどこちらも1ヶ月待たないと抗原を見つけることが出来ない。

⇒補足資料③

(陽介)もしもウインドーピリオドが過ぎるのを待たずにHIV検査を受けたらどうなるんですか?

(私)今説明したように、HIVに感染しても抗体や抗原、遺伝子がまだ体内で見つからない状態なんだ。だから、

「本当はHIVに感染しているのに、検査は陰性と出て感染していないと判定される可能性がある」

んだよ。

(陽介)おじさん、本当はHIVに感染しているのに陰性って、それ怖すぎます!

(私)そうだね。怖いことだね。もし、献血を受けに来た人の中に、HIVに感染して11日過ぎていない人がいたとしたら、どうなると思う?

(陽介)血液センターのNAT検査はウインドーピリオドが11日だから、HIVに感染していても陰性と判定する可能性があるってことですよね。

(私)その通りだ。するとそのHIV感染者の血液はどうなる?

(陽介)うーん・・・検査結果が陰性だったら、そのまま検査をパスして・・・

(私)そうだ。輸血用の血液として使われるかもしれない。もしも輸血用の血液として使われてしまえば、非常に高い確率でHIVの血液感染が発生することになる。⇒補足資料④

(陽介)そ、それは一大事ですね!とんでもないことになりますね!

(私)そうだよ。大勢の薬害HIV感染者を生んでしまう可能性がある。

だから自分がHIVに感染しているかも知れないと不安に思う人は献血をHIV検査代わりに使うんじゃなくて、保健所に行かなくちゃいけない。

(陽介)本当にそうですね。

(私)献血をHIV検査代わりに使おうとする人は、そうでない献血者と比べるとHIVに感染している可能性が高いと考えられるよね。

何かしらHIV感染の不安や、感染の心当たりがあるからHIV検査代わりに使おうとするわけだし。

(陽介)それは言えてますね。でも、どうやって献血をHIV検査代わりに使うのを止めることが出来るんでしょう。

だまってこっそり献血受けに来たら分かりませんよね。

(私)そうだね。事前にHIV感染の可能性がある人は献血をしないでくださいと注意をするんだけどね。

それでもごまかして受けてしまえば事前にそれを見破るのは難しいね。

(陽介)えー!おじさん、それじゃ困りますよ!何とか献血がHV検査代わりに使われるのを防ぐ方法ないんですか?

(私)あるよ。献血がHIV検査代わりに使われないようにする方法がある。

(陽介)それはどんな方法ですか、おじさん!

(私)HIV検査の結果を教えないことだよ。これならHIVに感染していても分からないから、検査代わりに使おうとする人はいなくなる。

(陽介)なーるほど!検査結果を教えなければ検査代わりには使えませんね。いや、ちょっと待ってください。うーん・・・・。おじさん、それはまずくないですか?

(私)まずい?何が?

(陽介)だって、もしも献血でHIV感染が分かったのに教えなかったら、その人は数年先にはエイズを発症してしまいますよ。

それに他の誰かにHIVを移してしまうかも知れないし。HIV感染が分かっているのに教えないなんて、絶対にまずいですよ!

(私)確かに陽介の言うことも分かる。

しかし、だからと言って検査結果を教えるようにしたら、それこそ自分がHIVに感染しているかも知れないと不安に思う人が大勢検査目的で献血するようになる。

そしたらNAT検査をすり抜けてHIV血液感染のリスクが高まるんだ。

もしも輸血でHIV感染が発生したら、それは大きな社会不安となって大問題になる。

(陽介)それも言えてますね・・・・。でも、だからとってHIV感染が分かっている人に教えないなんて・・・。

僕はやっぱり納得いかないです。

(私)そうだね。陽介の気持ちもよく分かる。そして陽介と同じように考える人もまた大勢いる。

ところで、話を一番最初に、戻そう。陽介の質問は何だった?

(陽介)献血でHIV感染が分かりますか?という質問でした。

(私)そうだったね。では、今までのおじさんの話から、その質問の答えは?

(陽介)HIV検査しても検査結果を教えないから・・・答えは「分からない」ですね。

(私)そうだ。献血を受けてもHIVに感染しているかどうかは分からない。これが答えだよ。

こうして血液センターではHIV感染の不安を持つ人が検査目的で献血を受けることを防いでる。

輸血による血液感染を防いでいるんだ。

(陽介)分かりました。でも、まだ100%納得は出来ないです。どうしてもHIVに感染している人のことを考えてしまいます。

そして、その人がHIVをうつしてしまうかも知れない人のことも考えてしまいます。

(私)確かにそうだ。

実はね、陽介が今いったような事情を考慮して、血液センターでは表向きはHIV検査の結果を教えないとしているけど、おじさんが調べたところによると実際には本人に告知しているんだ。

(陽介)え!そうなんですか!でも、それじゃ今度は献血をHIV検査代わりに使う人が出てくるんじゃないですか?

(私)そうだね。その可能性はあるね。ただし、HIV検査の結果を教えるといっても、無条件じゃない。

(陽介)どういうことですか?

(私)元々血液センターではHIV検査の結果は教えないとしているから、おじさんがさっき言った、検査結果を告知していると言うのは正式業務じゃない。

HIV感染者全員に告知しているかどうかは分からないんだ。一部の血液センターが独自判断で告知しているかも知れない。

(陽介)え!HIV検査の結果を教えてもらった人と、教えてもらえない人がいるってことですか?

(私)いや、そうじゃない。それすらはっきりとは分からない。おじさんがさっきHIV検査の結果を告知していると言ったのは、こんな根拠があるからなんだよ。

●国立感染症研究所 感染症情報センターのホームページに、下記の記事が掲載されている。

⇒補足資料⑤

「現在、日本赤十字社では、HIV陽性献血者に対しHBV、HCVの ような陽性者への通知は 行っていないが、感染拡大の防止、感染者の早期治療を促すために必要な措置を講じている。」

「必要な処理を講じている」という表現が微妙だけど、どう読んでも告知していると取れる。何せ国立の医療機関のホームページだから信用できるね。

●差支えがあると困るから名前は伏せるけど、あるエイズ患者支援のNPOが発行している有料冊子を購入して読んだ。

その冊子には多くのエイズ患者の手記が掲載されていて、その中の数名が献血によってHIV陽性を告知された体験を綴っている。

発行元が信頼できるNPOであり、複数の手記が非常にリアルに告知の様子を体験談として明かしている。これは十分信用するに足りる。

●ネット上であるHIV感染者が6年も前からブログを運営している。そのHIV感染者は、偶然受けた献血でHIV陽性を告知された。

その体験も生々しく綴られており、しかもブログ運営期間が6年もの長期であることからして信用できる。

(陽介)そうなんですか。そんな根拠があるなら、確かに献血でHIV陽性を告知しているんですね。

(私)いや、そう断言はできない。おじさんが調べて分かったのは、

「告知しているケースがある」ということだけだ。全てのHIV陽性者に告知しているかどうかは分からない。

血液センターが公式には告知を認めていない以上、そこは絶対に分からないと思うよ。

(陽介)なるほど。そういうことですか。それでは献血がHIV検査の代わりになるとは言えないですね。

(私)その通りだよ。しかもね、実際に血液センターからHIV陽性の告知を受けた人の体験記を読むと、結構問題があるんだ。

(陽介)問題があるってどういうことですか?

(私)保健所や病院で受ける告知とは違うってことだよ。ある人は、「初めから献血をHIV検査代わりに使っただろう」と責められたそうだ。

(陽介)えー!告知のときにですか!

(私)おじさんもHIV陽性の告知を受けた経験があるわけじゃないけど、普通に考えても告知ってすごくデリケートな問題だと思うんだ。

それなのに、血液センターではもともとHIV告知は本来の業務じゃないからね。うまく告知できなかったとしても不思議じゃない。

(陽介)確かにそうですね。初めからHIV感染の告知はしないとお断りしているんですよね。

(私)そうだ。だから、その意味でも献血はHIV検査の代わりにはならないと言える。

(陽介)HIVに感染していても確実にそれを教えてもらえる保障は何もないし、仮に告知をしてくれても十分なフォローは期待できないかも知れないんですね。

(私)その通りだよ。

そして絶対に忘れて欲しくないのは、最初に説明したように献血をHIV検査代わりに使うことは非常に危険だってことだ。

だから検査結果を教えてくれる、教えてくれないにかかわらず、検査代わりにしてはいけないんだよ。

HIV感染が不安な人は献血じゃなくて保健所に行って欲しいね。全国の保健所では無料でしかも匿名の検査ができるからね。

(陽介)確かにそうですよね。なぜ保健所に行かずに献血を利用しようと考える人がいるんでしょうか?

(私)たぶん利便性のちがいかな。保健所では休日にHIV検査を受けることは出来ないけど、献血なら12月31日と1月1日をのぞいて1年中やってるからね。自分の都合のいいときに行ける。

(陽介)なるほど。平日は仕事や家庭の都合で保健所に行けない人もいるでしょうね。

(私)それに、どうしても保健所のHIV検査は世間体を気にして行けないと言う人もいる。大都市では気にならないだろうけど地方都市だと世間が狭いからね。

(陽介)あ~、それもありますね。その点、献血なら人の目を気にせず平気で行けますもんね。

(私)仕事が忙しくて保健所に行けない、世間体が気になって保健所に行けない、そんな人は自宅で使えるHIV検査キットもある。

これならいつでも自分の都合のいいときに使えるし検査の信頼性も保健所や病院と同じだし。

匿名性もしっかり確保されている。だから献血をHIV検査代わりに使うのは止めて欲しいね。

(陽介)おじさん、よく分かりました。今回はとても長い話だったけど、大事な話だってことも分かりました。

絶対に献血をHIV検査代わりに使うことはしません!

(私)そうだね。では今回の話はこれで終わりにしよう。

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補足資料

①献血でHIV感染の可能性がある人はお断りしている。「献血のお願い」

②ウインドーピリオド(HIV感染症の症状完全ガイド)

③HIV検査の検出対象とは?(HIV検査完全ガイド)

④日本国内における血液感染「HIVが献血NATをパスした日」

⑤「献血におけるHIV検査の現状と安全対策への取り組み」